ビジネス雑感

ITを中心に小売りやマーケティングなど幅広にビジネス関係の話題をとりあつかいます。

リアル店舗 VS EC?

 

Covid-19でのライフスタイルの激変を受けて、食品スーパー特にEC界隈の業績が好調です。ただ、リアル店舗の場合は店内客数、EC(ネットスーパー)ではピッキング〜配送の工数ボトルネックがあるようです。リアル店舗では、面積や営業時間の制約、ECではピッキング作業や配送作業といった作業員の制約もあって、各社の智慧の絞りどころなようです。。

他社との提携

特にECでの配送は他社の力を借りて、処理能力を増やすということになるのでしょうか。

ライフ

他人のふんどしでというとチョット印象が悪いかもしれませんが、自社で不十分なリソースはよそから借りるは商売の鉄則とも言えます。ライフがアマゾンとの提携を強化しているのは、その判りやすい一例です。プライムナウアプリを通じないと注文できないのは、個人的には不便を感じます。
一点気になるのは、アマゾン依存にならないか、ということ。米アマゾンがホールフーズ買収を経て直営店出店を強化した結果、当初ECを全面的にアマゾンにお任せしたトイザらスの二の舞いにならないかと心配。店舗からの自社は移送も続けているので大丈夫とは思うのですが。

イオン

英国巨人オカドとの提携による大規模物流センターへの投資が一番のトピックでしょう。ただ、これは記事にもある通り、本格稼働が2023年ですし、効果が出るのもさらにその後なんで中期的な競争力強化につなげるものでしょう。
短期的なところでは、ソフトバンクグループとのネットスーパー宅配の提携でしょうか。とはいえ首都圏のみなので効果も限られそうです。

自社内での取組み

店舗では三密回避のため時間帯にょっては来てもらう人を現状以上に増やせない、一方でEC注文に対応するピッカーや宅配ドライバーも、すぐには増やせない、となると、お客様の回転率(飲食業のようですが)=単位時間あたりの処理量を増やす、というのがすぐに思いつきそうです。

お客様側の作業の短縮

極論すれば、来店は商品引き取りのみのためのみ、であればお客様の店舗滞在時間は極小化できます。自宅に届けてもらえる「ネットスーパーより不便じゃん」という声もありますが、個人的には①一定時間帯での在宅の必要がない、②外出中にEC注文しといて、帰宅途上に引き取りできる等、自由度も高いのは魅力です。、
宅配ロッカー〔受け取りBOX)の利用などは、生鮮品の保存のための温度管理をクリアできれば、有効な解決策の一つかもしれません。また、家電量販などで普及している店舗受け取りあるいは、ドライブスルーの導入も店内在庫スペースをどうするか、受付オペレーションをどうするか、といった課題を乗り越えられれば可能性がありそうです。

従来通り、来店してお買い回りいただいているお客様に対しては、レジ後の作業短縮でしょうか。スキャンと決済の分離が図れるセミルフレジの普及もこの効果が見込めます。一方決済後のサッキング(袋詰め)は完全お客様作業で、お客様によって時間がかかる場合もあります。この部分、何か効率化できれば、とは思うのですが、ノーアイデアなのが哀しいところ。

オペレーションの効率化

ECで単位時間あたりの処理件数を増やすには、ダークストアも一つの選択肢かもしれません。イトーヨーカ堂の西日暮里店の事例が国内では有名ですが、今回のCovid-19の感染対策つぃて、限られた人数でオペレーションし、不特定多数の顧客との接触を避けられるという効果もありそうです。

リアル店舗 VS EC?

各社の取組みを見ると、EC・店舗の二項対立の構図ではなく受注〜配送・決済をリアルネットを組み合わせてどう最大化するか、という勝負なように思えます。。