オムニチャネルで解決するわけではない

 カメラのキタムラが129店舗を閉鎖する、というニュースが流れています。カメラのキタムラといえば、日本のオムニチャネルの事例のモデルケースとも言うべきもので、ネットよりも店舗重視な管理指標や評価制度は、他の小売りからも範とされるものです。また、旧聞に属しますが、オムニチャネルの事例として、まず取り上げられるアメリカの老舗百貨店macy'sも同じように閉店・リストラの動きがあります。

 

 macy'sの場合は、実際の店舗では、正直あまりオムニチャネルをアピールしていないのでは?と以前アメリカに行った際に思えたのですが、キタムラは先にも書いたように店舗前提のオムニチャネル感は逸見元執行役員が雑誌でも何度も語っていらしたことはご存知の通り。それでも、本業のプリント事業や、0円販売規制によるスマホ販売事業の不振はカバーできなかったようです。

 両者ともオムニチャネルにますます注力し、店舗の閉鎖もオムニチャネルに寄与しない店舗の閉鎖、と発表しています。勿論、オムニチャネルは今後の小売りの柱になるものだと思います。しかしながら、それは「事業」ではなく売り方・業態に近いものではないか?とも愚考します。であるならば、「何を」「誰に」売るのか?という小売りの大黒柱を確立する必要があるのであって、その大黒柱が寿命を迎えているのであれば、ジャスコのいう「大黒柱に車を付け」てでも事業の転地を図らないと今後も厳しいのではないか?と余計な心配をしてしまうのでした。